2015年6月13日土曜日

憲法九条やまとの会 九周年企画 トークとうた

 地元大和で、「憲法守れ 九条壊すな」と活動されている憲法九条やまとの会の九周年企画に参加しました。
 これほどまでにタイムリーな出演者はいないのではないかと思うくらい素敵な内容でした。

 前半、第1次安倍内閣の官房副長官補(安全保障・危機管理担当)を務められた柳沢協二さんが「安保法制と新ガイドラインで日本はどう変わるのか?」と題して、お話いただきました。

 冒頭、「昨日、記者会見をした4人(戦争法案「国策を大きく誤る」/山崎・亀井・藤井・武村氏 元自民幹部ら反対表明 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-06-13/2015061301_01_1.html)が自民党の中心に居た時に、私は政治の中枢で仕事をしていました。周りが(右巻きに)動いてしまったときに、自分が動かないと左に寄っているように思われるです。内閣に居た人間が、当時の肩書をつかって、内閣を否定するとは・・・と言われることもあるけれど、元総理大臣が、その肩書きを使って、脱原発を言ってるのはどうなんでしょうね」と世間から孤立する安倍政権を批判しました。

続けて
 官邸にいるとき、イラクに自衛隊を派遣するため、実務に携わっていましたが、その時できなかったことができるようになる法律。新ガイドライン(地球規模での活動・武器使用・平時からの米艦船護衛)を実現するための内容。それをわざわざアメリカの議会に行って、「夏までに成立させる」ことを約束してきた。
 私が官邸で仕事をしていたときも、平時からアメリカと一緒に計画をつくることや、武器使用の規定も同じものにしていこうという動きがあった。前回のガイドラインの改定の際は、北朝鮮の問題等、具体的な事象があった。しかし、今回は、世界中どこへでもという内容になっている。これは、いくつも具体的に事象を取り上げないと準備ができない。
と結論ありきの法案を指摘しました。

 そもそも憲法は国民の意思。国民が納得できないことを法律で定めても意味がない。きちんとリスクも語らなければ、納得できるはずがない。
 いい事だけを取り上げて安全保障を語るのは、安全保障詐欺。米艦を守れば、アメリカから助けが来るのか。守らなければ助けに来ないのか。鍵は、それぞれの国の国益。それを研究し、追求するのが国際関係が変化した日本での政治の役割ではないか。
 抑止力が検証できるのは、実際に戦争になって攻撃を受けた時、『抑止が聞いてなかったんだな』とはじめてわかる。相手が理性的に「攻撃はできないな」と考えられる状況でなければ、意味をなさない。

そして最後に、
『政治家はリスクを語れ。それができない政治は、衆愚政治。自衛隊のほうが十分にリスクを理解している。』と締めくくりました。

 イラク派兵では、現地での死者はでませんでした。武器使用を禁じ、一発も撃たなかったことが、相手を刺激することなく、任務を遂行する担保になったんだと思います。
 しかし、のべ1万人を派兵し、その後54人の自殺者を出してしまったことは、きちんと受け止める必要があると思います。
 国際社会において、憎しみを大きくさせない・広げないためにできること、してはいけないことを改めて考える必要がありますし、それが自衛隊が武器を持って海外で活動することではないと思います。

 後半は、制服向上委員会のライブでした。社会派アイドルとして23年目を迎えたそうです。
周りからは、「何いい子ぶっちゃって」という目で見られることも多いと苦労も話していましたが、「いいものにはいい」「悪いものには悪い」ときちんと言えることはすごく大事なことではないでしょうか。
 ステージに上がったのは、中高生5人。このままいけば、来年の参議院選挙には18歳から有権者となります。自分の意見も持てず、「みんながそうだから」と知っている候補者に投票してしまったり、「どうせ選挙なんて意味がない」と投票しなかったりしていたら、本末転倒です。(自民党が人気投票的に選挙をやりすごしたいのであれば、それが一つの意図なんでしょうが)
 これから社会を担っていく中学生・高校生・若者が、きちんと考えて、選択し、行動できる環境をつくっていくことが必要ではないでしょうか。

 今年は、中学校の教科書採択の年でもあります。学校教育の中で、改めて政治や社会とのかかわりを学べる。そういった環境をつくり、実践していくことが求められます。市民が無関心であればあるほど、権力者は自由に政治を進めることができます。
 それが本当にいいことなのか悪いことなのか。意思を示せる意識づくりが必要かと思います。


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