2016年5月15日日曜日

若者憲法集会2016に参加して

 一昨年、昨年に引き続き、若者憲法集会に参加してきました。今年は声掛けのタイミングをしくじり、友人を連れての参加にならなかったのが、残念です。

 全体会では、矢崎暁子さん(弁護士)と稲葉剛さん(もやい理事)をゲストに、「私が私らしくあるために」をテーマにセッション。少し過激な(?)発言もありましたが、「お互いの違いを認め」ながら、「自分のやりたいことを追求」していくことが、政治参加ではないかとの呼びかけには、会場全体が大きく頷いていました。(トークセッションのメモは下の方に)

 集会には1100人が参加し、北海道や沖縄、新潟、長野などのプラガードも目立ちました。集会後は、SEALsと共同で「選挙に行こうよ」デモを実施。都庁裏の新宿中央公園から、新宿駅の周りを一周し、4000人がアピール。駅利用者など、多く方から声援を頂きました。






 以下、トークセッションのメモです。(推敲してません)

 シンポジウム 「私が私らしくあるために」 パネリスト:矢崎暁子・稲葉剛 司会:なるみ・じょー

自民党改憲草案・・・・13条
個人の尊厳、自分らしさが書かれる。現行は、「個人として尊重される」から、草案は、「人として尊重される」となっている。憲法の根底にあるもの。日本がなんのためにあるのか→個人の尊厳を守るために存在している。自分が自分としてココにいていい存在だと示すもの。自分がそう思えないと、精神的にも死んでいくし、現実に命を奪われる。違う価値観をもち、存在している。それを尊重し合える社会にしていきましょう。「みんな違ってみんな良い」
改憲草案は、一人ひとりを大事にする「個」を奪おうとしているように感じた。「人として尊重される」→あるべき人間像を作ろうとしている。「あるべき人間像」は他の条文に込められている。「家族を大切にする」「公の秩序に反しない」ext

 90年台の貧困問題は、中高年の男性(日雇い)の問題だった。2003年秋、ネットカフェで暮らす若者からメールが届いた。04年以降、そういったメッセージが日常的に届くようになった。その背景には、小泉政権のもと、労働環境が変化→派遣労働の自由化があり、住む場所にも困る人が多く生み出され、4割が派遣という状況を作り出している。
 イシューのインターネット調査では、7割が実家を出ることができず、親元を離れている人の2割がホームレスの経験があり、ネットカフェを転々するような状況を作り出している。

 昨年秋、高校生ユニオンを結成した。去年の若者憲法集会でアルバイトの労働環境の改善が発言され、「ハッと」させられ、ユニオンに入り、団体交渉した。学校内には、自分よりもひどい環境にある同級生がいるけど、「憲法には幸福追求権があって」と話しても響かない。

 憲法の強制力。条文そのものに強制力はない。けれど、憲法は最高法規だと自称している。それは、主権者が最高法規だと認めなければ、最高法規として足り得ない。約束に拘束力があるのは、そこにペナルティがあるから。破った時に、どんなペナルティがあるかでその強さが変わってくる。憲法の約束が破られたとき、政治家・国会議員にペナルティが与えられるか(落選)があるかないかで、強制力が変わってくる。そのためには、憲法を守らない国会議員を落選させていくことが求められる。今回の戦争法をめぐっては、自由に戦地に行くことも、自衛隊を軍隊にすることもできなかった。その一線を越えてはいけないと踏みとどまらせたのは、去年の取組の成果。

 自分がなんのために生きるのか。自分が自分を楽しめるかどうかにかかってくる。充実しているかどうかは大事。ココにいることを自分らしく表現する。

 高校生は政治にかかわるべきか。縁遠いように感じることもあるが、↑にのために、充実した社会保障制度を作らせるために、国会がある。「大学が有り、法学部があり、奨学金があってほしい」とか「ブラック企業・ブラックバイトを無くしたい」は、ライブに行きたいとかビールを飲みたいとか、個人の有限の時間を使った対価をきちんと支払ってもらいたいそういうこと。若者は、人生の選択肢に直面する機会が多い。「進学か就職か」「恋愛し結婚するのか」「出産育児できるのか」など、どちらかの選択肢しか選べないような社会じゃおかしいだろ!と思うことが、政治参加への一歩。

 18歳選挙権が実施される中、同級生の中には投票に行くくらいなら、遊びに行くという声もあるが・・・
 主権者の義務は、自分の思いや憲法と重ねて、きちんとやってない政治家に烙印を押すこと。その義務を学ぶことが主権者教育ではないか。安保法の採択は、悪徳商法に似ている。霊感商法。現実を見せず、不安を煽って、押し付けようとしている。アフガンやイラク、中東で何が起きているのかアメリカが何をしているのか、自衛隊はどのタイミングで何をするのかを示さないで、不安だけを煽っている。

 日本人は、政治をタブー視するというか空気を読む。対立を極端に嫌う風潮がある。まっすぐに政治のあり方に向かっていくのは難しいかもしれないけど、ブラック企業・ブラックバイト問題や学費の問題など、この人なら話しても大丈夫な政治や社会の問題を出発点に、政治の中心に向かっていくことが必要なんじゃないか。「そうだよね」で同調するような雰囲気を打ち破っていきたい。

 政治に関心を持ってもらうことが、その人のためになる。と思って、話をしても「そうなんぁ」で終わってしまうのが残念。友達だから、クラスメイトだから、愚痴でとどまらず、声に出してもらったり、行動してもらいたいという思いがある。
 自分の中に「ポンと」弾けるものがあった。声をかけた瞬間は弾けなくても、種はまかれる。芽が出るタイミングはそれぞれだけど、ある時「ポンと」弾ける。発信を続けることで、5年後になるか10年後になるかわからないけど、どこかで芽は出る。

まとめ的な
矢崎:自分が何をしたいのか、こういうことをしたい、こういうふうになりたいを貪欲に追求していきたい。13条の幸福追求権は、人生の選択をどれだけたくさん用意できるかということじゃないかと思う。そういう状態を追求することは、わがままでも贅沢でもない。終わりのないことだけど、その都度、追求していくことがいいよね?と自分の周りでも広げていきたいし、みんなの周りでも広げてもらいたい。
稲葉:人が生きていくためには、最低限の生活を送れる社会が必要なのに、それが日々壊されようとしている。ブラック企業や奨学金の問題など。最近は、住まいの問題が深刻で、都市部では、家賃が高く、住まいが見つかってもそのために働くような状況になってしまっている。それが深化してしまった結果が、アメリカ。スタートラインの位置がそもそも違って、見える(描ける)世界も違う。安倍政権が社会保障を切り崩そうとしている中で、自分の生活の中で感じる「生きづらさ」について、声を上げてほしい。

じょー:先輩たちも悩んでいた。関心のある自分が、今日聞いた話を友達に伝える仲介者になれたらいい。
なつみ:自由。友だちと出かけたり、美味しいものを食べたりext この贅沢じゃない当たり前を大事にする、要求していくことが大切だと思う。

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